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2007年08月10日

塩見岳を越えて!

前日ガスで何も見えない強風の稜線を、北岳、間ノ岳を越えて
熊ノ平へ縦走。、テントでひとり宴会し、翌朝の天気を祈っていた。

さすがに疲労の色が濃く、泥のように眠って夜半に目を覚ますと
テントの周りがほの明るい。


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寝過ごしたかっ! と跳ね起きると。。。

深夜2時20分。
テントの周りの明るさに驚いて起きたが、外をみると、
半月が、あの甲府駅前のベンチで見た半月が煌々と輝いて
あたりを照らしていたのである。

思わずガッツポーズをし、目覚ましのアラームを止めて
いそいそと出発の準備にかかる。

チャイとパンで簡単に腹ごしらえもし、3:15、
準備運動のヒンズースクワットも終えて、出発。

樹林帯の中なので、月明かりに頼れず、
ヘッドランプを頼りに歩き出す。

1時間ほどつんのめりながら歩いて、
安倍荒倉山を越え、小岩峰帯に飛び出した。
ほのかに東の空が白みはじめている。

遙か南の彼方には、うっすらと塩見岳らしき山のシルエットが
ぼーっと稜線に浮かんでいる。
遠い。。。

北荒川岳に向かう稜線の途中で、夜が明け始めた。
樹林帯の切れ間から眺めると、
間ノ岳方面が赤く輝き始めている。


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北荒川岳にもう少し、というところで、
白根三山の稜線から眩いばかりの朝の光が射してきた。


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ああ、山の夜明けはいい。
空気も澄み切っていて、この時間、この稜線は
独り占め状態である。


やっかいなハイマツ帯に足をとられ、夜露にズボンも登山靴も
ずぶ濡れになりながら、5:30北荒川岳の頂上に
ヒョイと飛び出した。


息の止まりそうなくらいの風景が迫ってきた。


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塩見岳だ。

圧倒的な存在感。圧倒的な質量感。

ついに登りにきたのだ。


目の前の圧倒的な風景から目を転ずれば、
白根三山の稜線は光の饗宴が始まっていた。


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お花畑からも塩見岳が望まれる。
心にしみる風景だ。


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塩見岳の手前、北俣岳への稜線にさしかかると
塩見岳の山頂にガスがかかり始めた。


shiomi20070805-006.JPG


おお、天よ、塩見の頂上では眺望を与えたまへ・・・


北俣岳への登りは意外と手強く、昨日の10時間あまりの
強風と格闘したカラダにはツライ。

3時過ぎに熊ノ平を出発してから、4時間しかたっていないが、
一歩一歩が足にこたえる。


7:00 北俣岳山頂。
ひとつヤマ場を越えた感じだ。


あとは塩見岳の山頂までひとのぼり。
行動食と水でカラダに活をいれ、ふたたび登りはじめる。


塩見小屋方面から登ってきたらしい登山者の姿も見えてきた。
あれが塩見岳の絶頂なのだ。


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一歩一歩、山頂が大きく見えてくる。

先着していた先ほどのふたりの登山者の笑顔に迎えられ、
頂上に足を踏み入れた。


7:35 塩見岳。3052m。
ついに長い長い尾根をたどって、きたのだ。


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頂上にはさきほどの若いカップルのおふたりと、
南側で佇んでいた単独の男性、そして私だけ。


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ああ、夏山!
この清々しい朝の空気、抜けるような山頂の景色。


kitadake20070807-001.JPG


・・・とあまり感慨にふけっている時間がないのだ。
なにしろ、これから尾根を歩き続け、林道まで歩き続けて
最終バスに間に合わせないといけないのだ。


塩見岳の東峰を振り返りふりかえり、
未練を残しながら後にした。

しかし、西峰から見たときにはすでに
ガスがかかり始め、この後、下山の稜線からは
一度も塩見岳を拝むことはなかった。


shiomi20070805-010.JPG


塩見岳は一瞬の快晴を与えてくれたのだ。

塩見岳から塩見小屋への下りは険しい岩場の下降がある。
いたるところに「落石注意」の看板があり、
慎重に降りていった。


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塩見小屋に近づくと、熊ノ平から塩見までの静寂がウソのように、
多勢の登山者とすれ違う。

ここからはひたすら樹林帯を下り、あるいはピークを登り、
一路三伏峠を目指す。

本谷山を越えると、またもや立派なお花畑。


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疲れた体に一服の清涼剤である。


三伏山。
これがこの縦走の最後のピークである。


shiomi20070805-013.JPG


そこから10分ほど下ると、三伏峠。
テン場には塩見岳にいっている人たちのテントが多数。


shiomi20070805-014.JPG


小屋前で一休みし、鳥倉林道の登山口へ最後のくだり。
白樺の林が霧に包まれて風情のある道だ。


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13:30。登山口到着。
さすがに足が疲労困憊。
昨日の広河原から北岳、間ノ岳、三峰岳、熊ノ平、北荒川岳、
北俣岳、塩見岳、・・・と越えてきた大縦走が終わったのである。

やがてバスにのりこみ、しみじみと来た道を回想する。
ああ、今回はやり通した。
そんな満足感がじんわりとこみあげてくる。


そして、ここから、この大縦走のモチベーションをささえてきた
自分へのご褒美がはじまるのである(笑)

(つづく)


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タグ:塩見岳 登山
posted by げんさん at 08:01 | 東京 ☔ | Comment(5) | TrackBack(1) | 南アルプス 夏山 秋山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様でした。夏山の気持ちよさが伝わってきました。天気も回復し、よかったですね。
それにしても一体この後に何が待っているのですか? うむむむむ・・・気になります。
Posted by さくらちとせおー at 2007年08月10日 09:44
この縦走路、私は熊ノ平から北荒川岳は午後でした。樹林帯に辟易し、急な直登をのぼりまさにヒョイと北荒川岳山頂に出たときは眼前の塩見に圧倒されたものです...。おそらく塩見はあそこからの眺めが最高ではないでしょうか?

北俣岳への登りは私の荷物の重量では有る意味命がけだったかも知れません(笑)。下りでなかっただけ良かったと思います。

塩見小屋から山腹までもだらだらとしたアップダウンに参りましたが、あの縦走路、特に北荒川岳、そしてマルバダケブキのお花畑を越えての塩見山頂までは縦走のクライマックスのような気がします。
Posted by キムチ at 2007年08月10日 11:52
>さくらちとせおーさん
コメントありがとうございます!
この後は・・・またのお楽しみに・・笑
近日中にアップしますね。
Posted by げんさん at 2007年08月13日 04:19
>キムチさん
おはようございます!
そうですねー。やはりここが縦走のハイライトなんでしょうねー。
景色といい登りのツラさといい、ダイナミックでした。
Posted by げんさん at 2007年08月13日 04:21
夜が明ける前からの、山歩きはしたことないのですが
なかなか、感動的ですね〜
山が、光に染まってきて見えてくる・・・
素晴らしいでしょうね。
ちょっと、感動を分けてもらった感じです。

南アルプスはマルバダケブキのお花畑多いですね。
昨年、仙丈ケ岳から北岳への道にも有りました。
なにはともあれ、快晴の塩見の山頂おめでとうございます(^ω^)
Posted by じもら〜 at 2007年08月14日 11:18
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