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2015年10月30日

天狗岳と青い鳥

長くて短い、一日だった。

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その八ヶ岳、天狗岳の山歩きの話。



なんだか不完全燃焼な週だったが、なんとか週末には山歩きに。
いろいろ行く先を迷った末、考え事をしながら歩ける八ヶ岳の天狗岳へ。

深夜に中央道を走り、双葉のSAで仮眠。
夜明け前に起床して、さらに走り、八ヶ岳の登山口、唐沢鉱泉へ。

ここで装備を整え、7:45 唐沢鉱泉出発。

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本日は、西天狗への尾根直登コースだ。

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まだ日陰の森の中を歩く。

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考えなければいけないことが一杯で、山道を歩きつつ、何から頭の整理をしたらいいか。

そんなこんなしているうちに、足は勝手に動いて、第一展望台。

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風はあるのだが、天気は晴朗。

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ほどなく第二展望台。

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目指す西天狗も見えた。

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ここからいったん少し下り、登り返しつつ樹林帯を抜けると、
西天狗岳へのラストスパートの巨岩帯だ。

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冬山の時期は、岩と雪のミックスで、強風にも晒されてパワーのいるところだが、
この晴天、なんの障害もなく、サクッと登る。

9:50 西天狗山頂到着。

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東側の開けたほうで、ちょっと早いけれど山めしランチ。

久々のオールフリー。

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一時間半ほどもまったり山頂ランチをして、東天狗岳へ。

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20分ほどすると、最後の登り。

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11:40 東天狗山頂。

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いい天気なので、山頂では三々五々、登ってきた人たちがかわりばんこに記念撮影。

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いつもなら、稜線を中山峠へ下るのだが、
ふと行ってみるかと思って、途中から黒百合平への直接ルートへ。

楽勝かと思いきや、西風の直撃を受け、強風に煽られ歩きにくいことこの上ない。

1時間ほど強風と戦って、黒百合ヒュッテに。

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ここで、黒百合ヒュッテのこけももティーでも・・と頭をかすめたが、
考え事もまとまっていないことだし、歩きますか。

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ヒュッテを後にして、渋の湯方面の森の道へ。
いつもならここから渋の湯へ下るのだが、八方台方面の道へと直進する。

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どんだけこの山域を歩いてるんだ、というくらい来ている山だが
意外にこの道は歩いたことがなく、ちょっと新鮮。

あまり人が歩かないルートだと、自分は勝手に思い込んでいたが、
けっこう踏まれていて、道は明瞭で歩きやすい。

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が、予想通り、渋の湯の分岐から先は誰一人会うことはなかった。



今日は、山を歩きながら考え事をしたかった。
この、1年、そして直近の数か月。

仕事でも大きな成果をだし、組織が大きくなり、そしてまた壁がたちはだかった。
それを乗り越えるすべを考えたかった。
そして、行き詰っている自分の心に、情熱を取り戻し、進むべき道を拓きたかった。

が、ここしばらくは、何を考えたらいいのか、
それすらわからなくなるほどのスランプ。
今日も、山を歩きながら、考えの焦点が定まらず、ただ歩きながら時間が過ぎていくのを焦るばかり。

朝、唐沢鉱泉を出発してから、一日山を歩き、森を巡って、
八方台の手前まで辿りついた。
もしかすると、山頂の景色が、山めしの爽快さが、
それがダメなら、八方台の近くまで行けば、鮮やかな黄葉が、心に情熱を取り戻させてくれるかも。
そんな淡い、あてのない期待をしつつ。

しかし、黒百合平から誰もいないパノラマコースを歩けど歩けど、
黄葉のカラマツに出会うことはなかった。

唐沢鉱泉まで、あと20分ほど。
ついに、思考はまとまらなかった。


ちょうど、唐沢鉱泉の裏手まで下りてきたときに、
上のほうに何か輝くモノの気配がした。

あっ、カラマツの黄葉。

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心打たれた。

朝から山頂まで登り、高度高く、森を広く探し求めた何か。
それは、結局、スタート地点の、すぐそこにあったのだ。

まるで、「青い鳥」じゃないか。


何かに導かれるように、唐沢鉱泉の湯船に浸かって汗を流し、
部屋で、この本を開く。


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最初の1章、2章で、心の中で何かが溶け始めた。

昨年から、今年にかけて、自己啓発書の類を何十冊読んだだろうか。
だが、テクニックや、流行りの流儀、新しい思想に、どこか馴染めずにいた。

  思想を変え、戦略を考え抜いて、そしてそれに則って行動しなければならない。
  なのに、考えがまとまらず、行動がどんどん鈍くなる。

しかし、この本には、自分が忘れていた、たったひとつの、とても単純な解が書かれていた。

  行動が感情を生む。
 
  良い考えと、良い行動が良い感情を生み、
  悪い考えと、悪い行動が悪い感情を生む。

  人格は行動の積み重ねであり、行動とは訓練の積み重ねである。

新入社員に毛の生えたくらいのころ、会社の当時の宣伝部長だった人から
こんな言葉を教えられた。

  意識が行動を作る。
  行動が習慣を作る。
  習慣が人格を作る。
  人格が運命を作る。

青い鳥は、自分の中にあった。

すでに故人となられた当時の上司、宣伝部長に、今、私はようやくその言葉を本当の意味で理解しましたと、
山奥の温泉宿の部屋で独り、そう、数十年後の報告をしながら、合掌するのであった。





posted by げんさん at 05:32 | 東京 ☀ | Comment(8) | TrackBack(0) | 八ヶ岳 夏山 秋山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今年初めに行った天狗岳、黄葉を見にまた行ってみたくなりました。もうカラマツも終わりごろでしょうか。

壁にぶつかると、私はもがいてもがいて・・・そうしていないと落ち着かなくて。そのもがいている時間は何も得られないように思えるものの、らせん状に必ず上に向かっていく過程なんだと自分に言い聞かせて、またもがいて。

山を歩きながら私は何を考えているのかなと思いながら読ませていただきました^^

ある言葉や光景がようやく自分のものになる瞬間ありますね。ようやく自分がそこまで追いつけたような。

とても印象的な一文で思わずコメントしました^^勝手にお気に入り登録させていただいています。今後も楽しみにしています。
Posted by みーパパ at 2015年10月30日 06:50
げんさん、こんにちは。
最後の方、読んでいて目頭が熱くなりました。
「人と人の出合に偶然はなく、必然で出会う」と言った人がいましたが、本当にそうだと思います。
Posted by Tokky at 2015年10月30日 13:06
>みーパパさん
コメントありがとうございます!
お返事遅くなってすいません。

言葉や光景が自分のものになる瞬間・・・ ありますね。
なんて遠回りしたんだろうって思うことも多々。

お気に入りにいれていただいて、ありがとうございます!
フライパンの記事も拝見しておりました。
御礼が遅くなってすいません。
山めし礼讃のほうにはすでにリンク集に入れていたのですが、こちらのほうでも張っておきますね。
Posted by げんさん at 2015年11月01日 15:22
>Tokkyさん
コメントありがとうございます!
お返事遅くなってすいません。

ホントにそうですね。人の出会いって。
必然を感じます。
人生で起きること、全て何かしら必要なこと、なのでしょうね。

Posted by げんさん at 2015年11月01日 15:25
げんさん、こんにちは。

青い鳥はスタート地点のすぐそこに・・・う〜ん、深いですね。
げんさんのこの言葉に心打たれました。

そして先日、白州の森で味覚打たれて帰ってきました。
白州の美味しさに今頃目覚めた私です(・∀・)
Posted by cyu2 at 2015年11月02日 10:54
>cyu2さん
コメントありがとうございます!

白州に、森香るハイボールに目覚めちゃったんですね(笑)
うなぎも、めっちゃ美味しそうでした。
紅葉の日向山に森香るハイボールに、うなぎ・・・
羨ましすぎます!(笑)
Posted by げんさん at 2015年11月03日 20:39
げんさんの昔からのファンです(*^^)v
これまで幾度となく山中でニアミスを繰り返していますが、残念なことに実物にはお会いしたことがない私です。
唐沢鉱泉からのこのコース、私も大好きで四季を通して何度も登っていますが、秋の澄み渡る空と高い雲のコントラストがこんなにきれいだったんですね。
今回も、この週末に桜平から入り、夏沢に1泊のち硫黄岳から、げんさん常宿の稲子湯に降りました。
いつも、立ち寄り湯とビールの客でしたので、いつか必ず泊まってみたいと今回はお世話になりました。
たったひとりの宿泊で、恐縮極まりなかったのですが、大女将はじめみなさん暖かく美味しいお料理で迎えてくださり、忘れられない思い出になりました。
どこかで、お会いできる日を楽しみにしております。
Posted by mikko at 2015年11月19日 15:16
>mikkoさん
コメントありがとうございます!

八ケ岳、よく歩かれているのですね。
実物は・・・、眉毛でわかるそうです(笑)

稲子湯、いいですよねー
私もいつも独りで泊めていただくのですが、
その気兼ねを感じさせないもてなしで、いつも癒されます。

きっとまたどこかの山でお会いできそうですね。
楽しみにしております!
Posted by げんさん at 2015年11月19日 23:06
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