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2007年05月24日

春山 南アルプス雪の甲斐駒ケ岳への挑戦

また話が前後するが、GW後半戦
南アルプス仙丈ケ岳の続きである。


前日に雪の3000m、仙丈ケ岳登頂を果たした勢いで、
2つ目の課題である、「雪の岩」へ。


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目指すは南アルプス甲斐駒ケ岳である。


夜中に雷が鳴り、風が吹いてまた雪が降った。
テント場も、一面また真っ白。

これは岩場に雪が張り付いて凍るのでは・・・

明け方に目を覚まして、星がでているのを見ると
すばやく起床し、アタックの用意。

前夜の塩豚鍋にラーメンを放り込んで朝食。

テントを出ると、仙丈ケ岳に朝の光が射している。


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仙水小屋をすぎて仙水峠の手前の樹林帯をいく。
ちょうど森に陽が射してきた。


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峠の前の露岩帯もすっかり雪の中。


仙水峠から目の前に甲斐駒ケ岳と摩利支天が
ごうぜんと聳え立つ。
いつ見ても迫力がある山だ。


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ここから駒津峰へと急な樹林帯を登っていく。
森林限界を超えると、北岳も顔をだしてきた。


senjyo20070507-012.JPG


駒津峰に到着すると、それまで吹いていた
きつい風がさらに強風となり、ピークには
立っていられないほどの風であった。


senjyo20070507-005.JPG


駒津峰にいた数人の登山者も、
風下側に伏せるように身を隠し、
完全防備態勢である。


senjyo20070507-011.JPG



あまりの風の強さに、ここで数組が引き返していった。

先に進むのは私を含めて4組ほど。

ここから痩せ尾根のナイフリッジを通り、
甲斐駒の本体尾根に取り付くのだ。

前日の仙丈ケ岳のナイフリッジよりも
はるかに細く、そして横殴りの強風。


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みな慎重に、かなりためらいを交えながら、
ナイフリッジへとにじり寄っていく。

ナイフリッジを超え、六方石の手前まできたが、
そこから見る甲斐駒ケ岳は大きく、その岩稜には
昨夜の雪がべったりと張り付いて、凍っているように見えた。


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自分にこれを越えて登頂できる技量があるだろうか・・・
そして、登れる自信はある程度あるのだが、
強風の中で安全に下ってくることができるだろうか・・・?


senjyo20070507-008.JPG


しばし逡巡した。
行きたい気持ちと、冷静に自分の技量を見据える心。
またとない晴天。されど強風。

心がゆれに揺れた。

いろんなことがアタマをよぎった。
1月の鳳凰三山、2月の八ヶ岳での2回の敗退、
いまここでまた負けてしまっていいのだろうか?

一方で、ザック以外に自分が背負っているものが
はやる気持ちを抑える。
自分は単独行だ。単独行の鉄則は無理をしないこと。

少しでも自信がない、そう思った瞬間に負けているのだ。
自信を持って登れる、そうなるまでは行ってはいけないのだ。

20分ほど強風下の稜線で自問自答をし、
結論を出した。

修行が足りないのである。
2つ目の課題はクリアできなかった。
苦手の雪の岩を克服するまで、登頂はおあずけだ。


senjyo20070507-009.JPG


いっぱいいっぱいの未練を残しながら、
ふたたび強風の痩せ尾根を慎重に引き返す。


senjyo20070507-010.JPG


途中、何度も何度も振り返った。

来年こそは。

そう心に誓って駒津峰を後に、仙水峠へと下るのであった。。。


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posted by げんさん at 08:04 | 東京 ☀ | Comment(8) | TrackBack(0) | 南アルプス 冬山 春山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
壮観っ!!
げんさんの写真、いつも感動ですねぇ。
撤退は勇気いる決断ですから単に敗退ではないように思うのですが…(^^;)ゞ

いつか、その先の景色をめざして…!
げんさんの挑戦はまだまだ続きますねっ☆
Posted by charu at 2007年05月24日 22:46
>charuさん
コメントありがとうございます!

今回も空の青さと雪の白さのコントラストが
眩しかったです。

あの岩と雪の世界に、
いつか挑まねば。。。

自分の心に負けないように。
Posted by げんさん at 2007年05月25日 00:01
あの風は強かったですね。
私も反対側の小仙丈まで吹かれて帰ろうかと思いましたよ。 
でも超えたら??? あれれれ、風がな〜い!
だだっ広い雪原で雪も凍っていませんでしたから進めましたけど。

帰りのバス(13時発)も同じでした?
またどこかでバッタリしましょうね。
Posted by 小春号 at 2007年05月26日 15:36
遅ればせながら・・・
興味深くレポート拝見しました。
これぞ勇気ある撤退ですよ!!!
と私は思います!

毎月敗退しているからとか、そんな理由でがんばるものではないと思うんですよね。そう考える気持ちもすごくよく分かるんですけど、たまたま立て続けにお天気に恵まれなかっただけのこと。

強風の中、命を懸けてまでこのナイフリッジを通過したいか?私だったら通過したくないです(笑

でも、甲斐駒って雪がつくとこんなになっちゃうんですねえ〜。かっこいいけど怖そうです。。
Posted by しげぞう at 2007年05月27日 22:01
>小春号さん
こんばんは。
コメントありがとうございます!

その風はほんとなかなかでしたね。
帰りはそのバスではなかったです。

またどこかでバッタリしましょう!
Posted by げんさん at 2007年05月27日 22:46
>しげぞうさん
こんばんは!

しげぞうさんのお言葉、ずっしりきました。。。
ありがとうございます。
こういうときって憧れの山があると
やはり冷静さを失うんでしょうかね(笑)

そうなんです。
とっても凛々しい甲斐駒なんですけど
どこかに怖いものがあるような
そんな感じをうけるんです。。。
Posted by げんさん at 2007年05月27日 22:50
げんさん こんにちは
遅くなりました。
甲斐駒、勇気ある撤退でしたね。
甲斐駒を目の当たりにして自問自答している姿、目に浮かびました。悔しかったでしょうね。
げんさんは、負けたのではありませんよ。
雪の甲斐駒は、簡単には人を寄せ付けない姿をしていますね。それが又魅了してやまないのでしょうね。
チャンスはまだまだあります。
来年又挑戦してください。



Posted by みこたん at 2007年05月29日 18:46
>みこたんさん
こんばんは。
コメントありがとうございます!

自問自答しながら、痩せ尾根の少し
幅のある部分でいったりきたり。
(余計アブナイ!!・・笑)


勇気がないから撤退するのか。
撤退するほど勇気があるのか。
難しいところですが、
この悔しさが、次の槍ヶ岳につながっていきました・・・

 >チャンスはまだまだあります。
 >来年又挑戦してください。

そうですねー。
来年の楽しみということで。

Posted by げんさん at 2007年05月29日 23:30
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