初回は2月。中の湯から釜トンネルを歩き、
冬の上高地から徳本峠の途中で敗退。
2回目はつい2週間ほど前。
残雪の蝶ガ岳へ。
そして今回。
今回は、そう、雪の槍沢をつめ、
憧れの槍ヶ岳へ挑むのである。
連休を過ぎた上高地の早朝は閑散。
いつもの河童橋で、梓川と穂高連峰がにこやかに迎えてくれた。
入念にストレッチとスクワットをして、7:00出発。
明神岳も輝いている。
今回は一日で槍ヶ岳まであがり、明日にはまた上高地まで
下りてこないといけない強行軍なので、
いつものテントを泣く泣く留守番させ、
何年ぶりかの山小屋泊である。
背中が妙に軽くて落ち着かない。
その分、ペースはあがり、8:00徳沢。
午後になれば次第に天気が崩れるらしいので
青空に浮かぶ槍ヶ岳を心に浮かべ、どんどんとばす。
8:55には横尾に到着。
涸沢への道をわけ、
さあ、いよいよここから槍ヶ岳を目指すのだ!
槍沢沿いの道はほとんど雪も融け、
快適に歩いていける。
横尾から30ほど歩いたところで槍見河原。
おおっ! 槍の穂先がっ!
もう興奮状態である(笑)
10:20槍沢ロッジで小休止。
ここから本格的に雪道となる。
槍沢ロッジからほんの少し登ると
ふたたび槍ヶ岳の穂先とご対面〜。
それにしても槍の穂先をチラッ、チラと見せられて
ますます興奮し(笑)、どんどん雪道を進む。
20分ほど登ると、ババ平。
周りの急斜面の中で、最後の砦を守るかのように
テント場の石垣がポツネンと取り残されていた。
ここから槍沢の雪の中。
あたりはデブリ(雪崩堆積物)だらけ。
まるで雪崩の巣に入った気分で、
ジブリがいっぱい、は楽しくて感動的だが、
デブリがいっぱい、はあまり楽しくも感動的でもない。
槍沢の下部、デブリがいっぱい地帯を通過し、
大曲から槍沢の上部を見る。
まだ槍ヶ岳は姿が見えない。
広大な槍沢の上は、青い青い空が見えるだけである。
ふと振り返るとかなり上まであがってきたのがわかる。
この広大な槍沢の斜面に、見えるのは、
前方にひとり。
後方に二組だけだ。
崩れやすい雪の斜面をがむしゃらに登ること2時間。
槍沢上部への急な斜面を登りきると・・・・
でたーっ!!! 槍ヶ岳様っ!!!
槍ヶ岳への道がはじめてクリアになった。
ここをまっすぐ登れば、そこに、あるのだ。
雪の照り返しを浴びながら、また一歩一歩と
槍に向かって近づいていく。
遠かった槍が少し大きくなり、
じりじりと近づき。
最後の急斜面の手前で一休み。
もう殺生小屋もずいぶん下方。
太陽の光と、雪の照り返し、3時間以上も続く登りの連続で
喉がカラカラである。
天然水が、うまいっ!
(北アルプスの天然水だったらよかったのだが・・・笑)
生き返った。
さあ、いよいよ最後の急斜面だ。
槍よ、待ってろよ!
雪はグサグサとやわらかく、斜度は増し
アイゼンとピッケルをしっかり効かせながら
一歩一歩登っていく。
(この時には、急斜面で翌朝起こる事件はまだ知る由もない・・・)
3000m近くの高度なので、さすがに息が苦しい。
14:40。ついに稜線へ飛び出したら、あっと息を呑んだ。
この景色である。
大喰岳へと続く稜線。
見下ろせば3時間登り続けてきた槍沢が白く輝いている。
稜線から見る槍の穂。
まだ氷と雪の世界。
途中まで槍の穂先を登ってみたが、
新雪と氷がべったりで、危険を感じ、引き返すことにした。
その最高到達地点で穂高方面を見る。
言葉もでない景色である。
慎重に槍ヶ岳山荘まで下り、
槍の穂先までは登れなかったが、
ここまでの自分の頑張りにまずは乾杯だ。
テントはなくても、これだけは担いできたのだ。
小屋の前でキンキンに冷やしたプレミアムモルツ。
小屋の夕食まで、あとは3000mのビールタイムである(笑)
(槍ヶ岳山荘3000mのビールタイム へと続く)
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先日の塩豚、早速お酒のおつまみに作りましたがうまうまでした♪料理センスも抜群ですね!
白と青のコントラストが本当に言葉を失うほど素晴らしい景色ですね。画像から拝見するだけでもうっとりです。私のようなハイキングレベルの人にはげんさん達のが本当の「登山(冒険?)」って言うんだ〜、と羨望の眼差し&自分では一生体験できないであろう景色の一端だけでもバーチャル体験させてくれるげんさんに感謝です★
しかも写実が抜群!だんだん迫ってくる槍の穂先にこっちまで引き込まれていきますよー。
どんな事件があったのか?ドキドキしながらまた続きを楽しみにしています。ワクワクさせるのうますぎです(笑)
ところで、いつもプレミアムモルツは350ml1本で足りるのですか?
いつもわくわくしながら読ませて頂いております。
自分も一度大きな山を登ってみたいな〜と常々思いながら、ズルズルと歳を食ってしまいました・・・
今年は低い山のトレッキングくらいからチャレンジしてみたいと思っております。
どうか、お気をつけて!
これからも読ませて頂きます!
14:40分の写真は、まるで画のような雰囲気ですね。
素晴らしい!
テントを置いてでも、BEERは担ぐ!
同志です(笑)
意外だったのは、げんさんほどの方でも槍を見て興奮するんだなということ。もちろん僕なんかは大興奮しちゃいますけどね。三股から蝶に登って最後にどどん!と見える槍穂が大好きです。
こんんばんは。
コメントありがとうございます!
過分なお褒めをいただき、恐縮です。。。
塩豚、ビールに最高、の肴ですね!
焼いてよし、炒めてよし、煮込んでよし。
プレミアムモルツは、カラカラになった
山の上では何本あっても足りないので、
1本だけ持参しています。
あとはウイスキーの入ったスキットルボトル。
お湯割りかストレートでJAZZのおともです。
初コメントありがとうございます!
トレッキング始動開始ですか。
これから低山は新緑の季節ですね。
いい山歩きを!
コメントありがとうございます!
たまらない絶景でしょー。
BEER同志ですかっ!
あの重さもこの景色で飲めば
苦になりません(笑)
もったいないお言葉、
コメントありがとうございます!
いたみいります。
雪を纏った槍ヶ岳、それだけで
もうノックアウトです。
蝶からの槍穂はまた格別ですね!